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第254話
「それで…いいの?
俺、何でもお前にしてもらうことばっかりで…」
「まだ言うのか?
俺がそうしたい、それでいいって言ってるんだからいいんだよ。
…身体に教えないとわかんないのか…」
翔はひょいっと俺を抱き上げると、頑固ちゃんだな と笑って自分の部屋へ連れて行った。
俺をぽすんとベッドに放り投げると、すぐに着ているものを脱ぎ捨て、問答無用で俺の着ているものをひき剥いだ。
「ちょ…翔!何するんだよっ!」
「何って。セックスに決まってるじゃん。
言ってもわかんない子には、これしかないっ。
素直におれの心、受け止めろ!」
俺に跨り、抱き締めると、ちゅ とキスをしてきた。
もう、何が何だかわからないまま翔に抱き締められ、
「お前そのものが俺の全てなんだ。
俺の側にいてくれるだけでいい。与えるとか受け取るとかいらない。
俺達は、そんな言葉でくくれる関係じゃないだろう?
頭で考えるな。身体で…感じろ。
俺の唇で、舌で、指先で、触れるもの全てで…」
そう言うと、鎖骨を撫であげてきた。
びくんと反応した俺に気を良くしたのか、翔は俺の頭から、両手を滑らせて撫で始めた。
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