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第258話

激しい快楽に飲まれそうになりながら、必死で名前を呼ぶ。 「翔…翔……翔!」 「智…俺の全てを全部やる! 愛してる…愛してる、智っ」 『愛してる』の言葉が、星のように降ってくる。 何も考えられない… 繋がった部分から、熱い吐息から、滴り落ちる汗から…至る所から、翔の言葉にならない『愛してる』が なだれ込んでくる。 俺の身体からも、言葉にできない『愛してる』が溢れて、翔へ注ぎ込まれる。 手を伸ばせば…愛おしい人がそこにいる。 愛おしい伴侶に全てを委ね、ただひたすらに喘ぎ、腰を振った。 そして翔の猛りが、一際奥に突き刺さって… 「ああーーーーーっ」 目の前に火花が散り、真っ白になった。 爆ぜる瞬間、大きく膨らんだ楔からは、ドクドクと熱い液体が流れ出て、俺の中を満たしていった。 二人の熱い息遣いが部屋に響いている。 翔はしばらく俺の中にいたが、ゆっくりとそれを引きずり出した。 「あんっ」 抜かれていく心許なさに声が出てしまう。 俺の中に出された大量の愛の証が、とぷりと流れ出しシーツに染みを作っていく。 「…智…」 まだ息も整わぬ俺をそっと抱きしめ、キスを落とした。

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