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第259話

結局 翔に抱き潰されて、痛む腰に湿布をペタペタ貼り出社した。 何であんなことでナーバスになってるんだろう? よっぽど自分に自信がないのかな… 最近、めちゃくちゃ情緒不安定で、その度に翔に抱かれて、啼かされて… でもその後は妙に落ち着いてる… 翔依存症?翔は俺の精神安定剤? 今まで一人で張り詰めてたモノが、『翔』という存在が大きくなって、その暖かさと愛情を受け入れたら、もうそれなしではいられなくなってるからか… 初恋拗らせた乙女かよっ。 仕方ないじゃん、好きなんだもん。 あいつしか考えられない。 難しい顔をしながら部屋に入ると、牧田が揶揄ってきた。 「おはようございます!なーに難しい顔してんですか? 下で女子達が騒いでましたよー。 相沢さんが悩ましい顔で出社したって。 結婚してもモテモテでいいっすねぇ。」 「ばーか、アホなこと言うなって。 お前だってモテてるの知ってんだぞ。 取引先の遠藤さん振ったって耳に入ってるぜ。」 「うっわー、地獄耳… 俺にだって好みがありますからね! あー、やぶ蛇、やぶ蛇」 手をヒラヒラさせて席に戻っていった。 そのまま課長のところへ… 「課長、色々とご配慮ありがとうございました!」

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