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*第286話

色々買い込んだ食料と飲み物を前に、目当てのスイーツがあったのか晃星が目を輝かせた。 「あっ、これっ、俺が食いたかったやつっ! やったー! 俺、これ食っていいよな?な?」 子供のようなはしゃぎっぷりに、心の中でガッツポーズをして 「お前のために買ってきたんだ。遠慮なく食えよ。」 敢えてぶっきらぼうに答えてみる。 えへへ って何?その顔。かわいすぎて逮捕しちゃうぞ。 ぺりぺりとうれしそうに包装を剥がし、一口食べると、へにゃりと顔が崩れた。 かっわいいーーー! ダメだ、俺の方が崩壊しそうだ… 慌てて酎ハイを…俺にとっては水に過ぎないが…一口飲んで気持ちを落ち着かせる。 晃星は、もふもふと口を動かしながら 「なあ、お前んちさぁ、兄貴夫婦いるって言ってたじゃん?ある意味フリーって。 俺と…男と付き合って大丈夫なのかよ。 家族、反対しないのか?」 「ああ、最近俺の父方の従兄が同性婚してさ、俺も結婚式出たんだけど、なぜかうちの親戚一同反対しなくって。 まぁ、基本的に能天気な一族なんだよ。 本人達が幸せならいいって。 兄貴の嫁さんだって、元ヤンの総長だぜ。 イケてるだろ?」 「へぇー、それはすごいな…」 「 肝っ玉座ってるし動じないし。兄貴にゃぴったりの嫁が来たって大歓迎でさ。 俺達ヘタレ兄弟だって、昔っから言われてたし。」

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