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*第287話
「だから、俺がお前を紹介しても、普通に受け入れるぜ。
心配すんな。
お前んとこはどうなんだ?」
「俺んちは…
もう、高校の時から家族には俺の性癖がバレてたからさ、もう『この子はこういう子だから』って認められたというか、好きにしなさいって感じで。
怒られもせず罵られもせず、なんか自然と受け入れられてた…
一つ下の弟と二つ下の妹…俺達三人 年子なんだよ。
あいつらもちゃんと理解してくれててさ、家のことや跡取りは気にしないで、兄貴の好きなように生きろって。
排除されなかったから感謝しねーとな。
大学入って一人暮らし始めた時点で年に数回電話するくらいで、帰省もしてない。
『顔見せろ』って言われるけど…
だって、こんな家族がいたら迷惑じゃん?」
寂しそうに呟く晃星をそっと抱きしめる。
「なあ、もう『峰 悠真』っていう ちょっと頼りないけどお前のこと誰よりも愛してる家族ができたんだぞ。
それじゃ物足りないか?」
「…さっき、食事の前にお前が言ったこと…もう一回言って欲しい…」
「…俺と、結婚して下さい。晃星、愛してるよ。」
「『愛してる』って心地いい言葉だよな…
その言葉言われて抱きしめられて…
すごく満たされる。」
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