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*第291話

これは嫉妬だ。わかってる。 今はもう、俺のことを『愛してる』と抱きしめてくれる晃星。 でも…何年もあいつを想っていたことに対する嫉妬だ。晃星の言葉の端々に、まだ相沢を想うココロを疑ってしまう。 晃星には、もうその気は ないのだろうけど。 器量の狭い男だと思われてもいい、独占したい。 俺のことだけを見つめて、考えて、感じて…抱きしめてほしい。 荒々しい無言のキスにそんな想いが伝わったのか、抵抗しかけた晃星が力を抜いて、身体を預けてきた。 俺は、晃星の手を自分の首に回させ、優しく抱きしめ直すと、今度は愛情を込めて深い、深いキスをした。 どのくらいそうしていたのだろうか、やっと拘束を解いた時には、お互いの息が上がっていた、 「…ばーか、何怒ってんだよ。 嫉妬…してるのか? 俺はもう…お前のもんだって何度言えばいいんだ? 俺は…そんなに信用できないのか?」 悲しげに揺れる晃星の瞳に慌てて謝る。 「ごめん…わかってる。わかってるんだけど… お前を独占したい。ココロもカラダも。 俺で満たしたい。満たされてほしい。」 ふわりと抱きつかれて耳元でささやかれる。 「お互い過去は変えられないけど、今、俺はお前しか見てないし見えない。 これからも…ずっと。それじゃあ、ダメなのか?」

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