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第318話

早く、早く一杯にして… その熱いので奥まで突いて… 声に出したくても出せない。 はあはあと息をするのが精一杯だった。 潤んだ目で見つめて、この願いを届ける。 ずん と突かれて、根元まで入ったことを知る。 「ここ、触ってごらん。俺達、一つになってる。」 翔に指を持っていかれ、その繋ぎ目にそっと触れる。 みっちりと隙間なく広がった穴には愛おしい男のモノが突き刺さっていた。 安堵と期待と愛おしさで、また じわりと涙が溢れてくる。 翔は、俺の目尻に溜まった涙を拭うと 「智、動いてもいい?俺、もう限界。」 「俺も…はち切れそうで…痛い」 答えるや否や、翔がゆるゆると動き始めた。 あんっ 甘い声が響く。 途中まで引き出してはまた奥へ、引き出しては奥へと抽挿を繰り返す。 少しローションを足されたのか、自分達のものではない滑るものが纏わりつく。 徐々にそのスピードが上がっていき、パンパンという乾いた音が響いている。 引き抜かれる度に、俺の中の全てのものが外へ出させまいと翔の楔にしがみ付いて追い縋る。まるで俺の心のように。 「うっ、智…すげぇ…中がうねってる… 締め付けて…離れてくれねぇよ…」 少し顔を歪めて翔が呻く。

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