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第320話
次第にそれに馴染んできた俺の身体が、綻び嬉々として翔を受け入れ、二度と離すまいと襞の全てで灼熱の楔に喰らい付いていく。
二匹の狂った獣のようにただその行為に没頭する。
甘くて苦しくて切なくて、できることなら胸を切り裂いて奥の奥まで見せたい、見てほしい。
どれだけお前のことを想っているのかを。
狂おしいほど恋い焦がれて、果てしなく続くこの想いをどう伝えればよいのか…
どんな顔で喘いでいるのか
啼いている声はどう聞こえているのか
乱れに乱れて俺の全てを曝け出す。
それも、もう…恥ずかしいとは思わない。
溢れる想いが涙となって流れていく。
口から溢れるのは…声なき声。
息が…苦しい…
猛り狂った楔が俺の中の敏感な部分を擦り上げては、なお一層打ち付けられる。
緩急をつけたその動きに翻弄され、もう意識が飛びそうになっている。
翔の楔は、熱も力も失うことはなくますます怒張し爆ぜんばかりの勢いを増している。
…もう…これ以上は…
自分の切っ先から白濁の液が飛び出すのと、翔が体内に放った熱いもので満たされるのと同時だった。
目の前にいくつもの星が煌めき、掠れた声は甘い喘ぎへと変わっていった。
どくりどくりと吐き出されるものに愛おしさを感じながら、『愛してる』と耳元でささやき続ける翔の声と、俺にのしかかる身体の重さに幸せな気分に満たされて…ゆっくりと目を閉じた。
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