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第334話

こんなわくわくする週明けは初めてだ。 月曜なんて最悪のモチベーションなんだけど、今日は違う! なんたって『あいつら』が、どうなったか問い詰めなければ! 三日間ヘロヘロになった俺の努力の賜物だからな。 変な使命感のまま会社に向かう。 「おはようございますっ!」 元気にドアを開けると、無駄に明るい峰と、それとは対照的にブラックな空気を纏った秋山がいた。 「おはよー!相沢っ、ほんっとにありがとーな。 仕事もプライベートも、お前のお陰で むぐっ」 と、何やら言いかけた峰の口を無理矢理秋山が塞ぎ 「それ以上デカい声出したら、喉潰すから」 と脅しにかかっていた。 俺は二人だけに聞こえる声で 「なんだよー。仲良いじゃん。お前らよかったな。 後でゆっくりたっぷり聞かせてもらうからな。」 と言い残し、ヒラヒラと手を振って自分の席に着いた。 と、俺の前に つい と立った秋山が紙袋を机に置いた。 「これ、土産だ。『随分と』世話になったからな。 ダンナと呑んでくれ。」 「ん?何だ?おーっ、地酒?ワイン?サンキュー! ありがたくいただくよ。 で?どうやって落とされたんだ?」 ちょっと揶揄うと、キッと睨んで頬を赤く染めた秋山。あいつ、あんな顔するんだ… 「みんな、おっはよー!今週も頑張りましょう!」 おっ、課長の登場だ。

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