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第335話

「おはようございますっ!」 あちこちで声があがる。 秋山と峰は猛ダッシュで課長のデスクに行くと、 「「ありがとうございましたっ!!」」 と45度の最敬礼をして、何やら話している。 「ちょっと席外すよー」 という課長の声とともに、二人が引っ張られて連れて行かれた。 しばらくして、ご機嫌な課長と真っ赤な顔の二人が戻ってきた。 おー、こりゃご報告申し上げたな… 昼休みに問い詰めなければ… むふむふと ほくそ笑みながら、その時を待った。 待ちに待った昼休み。 瑞季君とともに峰達を待っていた。 「お待たせー」 デレデレの峰と不細工なツラの秋山とがやって来た。 「峰はわかるけど、なんで秋山はそんなんだ? 朝から えらいぶっさいくになってるぞ。 イケメン台無し。」 「…なんか…事前事後が並んでるかと思うと…恥ずかし過ぎて… コイツは、やたらデレまくってフェロモン撒き散らかすし、課長はうれしそうに一日中笑ってるし…もう、早退したい…しばらく休みたい…」 「だってさ、これがうれしくなくてなんだっていうんだよっ! 顔がにやけて止まらないんだってば! 秋山、お前も笑えよっ!」 「お前はバカかっ!デリカシーのかけらもない奴め!少しは慎めよっ!」 黙って聞いていた瑞季君が 「あのー、お弁当食べましょ?」 漫才かっ。

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