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第339話
side:智
「「ただいまー」」
あれ?部屋真っ暗だ。翔は今日、仕事だったっけ?
「あれ?しょう、いないねぇ。おしごと?」
「んー、今日はお昼だったはずなんだけど…
晩ご飯用意してあるな…どこ行ったんだろう…
アイツらのこと話そうと思ってたのに。」
あ…携帯…
『ごめん、急に仕事になった。
なるべく早く帰るから、先に食べててくれ。
智、愛してるよ(ハートマーク)』
『わかった。じゃあ先にいただきます。
気を付けて。
俺も愛してるよ(ハートマーク)』
うっわー、自分で送っといて、なんか恥ずかしい…
この『ハートマーク』の絵文字が、特に。
「翔、急な仕事で出て行ったんだ。先に食べといてって。
さあ、手を洗っておいで。」
「はーい。」
最近ずっと三人揃っての食事だったから、なんか物足りない。
翔の存在ってデカ過ぎる。
テレビを見ながら凛と食事と後片付けを済ませても、翔はまだ帰ってこない。
久し振りに凛と一緒に風呂に入り、散々遊んだ後、今日は俺一人の『お休みのちゅー』をして凛は部屋に行った。
翔の代わりに明日の朝ご飯の準備でもしとくか…
以前なら一人でいることになんら抵抗はなく、平気だったのに、今では一人が寂しくて堪らない。
手持ち無沙汰で膝を抱えてソファーで丸くなる。
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