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第358話

「ちっ。エロい顔しやがって…歯止め効かねーじゃないか。 智…お前、無自覚に俺を煽るの止めなよ。」 ん?無自覚?煽る? 「…俺、煽ってないぞ…」 「その顔!匂い!身体!ぜーんぶっ!」 翔はグラスに残ったワインをぐいっと飲んでしまうと、俺をさっさと姫抱きにして、自分の寝室へ連れて行った。 「やだっ、俺のとこに連れてけよっ!お前んとこは嫌だっ!もう、今日はヤらない!エッチしないっ!一人で寝るっ!!」 ジタバタする俺を無視して、ベッドに放り投げられ、ぽふんぽふんと柔らかに跳ねた身体は、その振動で酔いが回ってきた。 「くっそ。無自覚にも程がある。覚悟しろよ、智。」 トレーナーを脱ぎ捨て、翔がのしかかってきた。 「止めろって。ばかっ!昨日もシたから、もう無理っ!」 「…そんなこと言っても…ココは正直だな。」 突かれたソコは明らかに反応して、下着の中が先走りで大変なことになっているのを感じた。 悔しくて真っ赤になり翔を睨み付けると、ふにゃりと微笑まれて怒気が抜けてしまう。 その顔、反則。 お前だけじゃない、ホントは俺だって毎日シたいと思ってるんだよ。 でも、発情期の猫じゃあるまいし、そんなことばっかしてたら身体ガタガタになって、ケツの穴もがばがばになったら大事じゃん。 でも… 一度点いた欲望の炎はなかなか消えてはくれない。

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