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第359話

わかってる。わかってるんだよ。 お前が本気で俺のこと愛してくれてるのは。 わかってるんだけど、何度も何度も何度もバカみたいに確認したいんだって。 女がよく言うだろ?『私のこと好き?愛してる?』って。 あれと同じだと思う。聞いて確認して安心して。 満たされたいんだと思う。お前の愛に。 尽きることなく溢れ出るその愛に。 好きすぎて愛しすぎてるのは、執着してるのは…翔、お前じゃなくて俺なんだよ… 急に抵抗を止めて脱力した俺に翔は気付いたのか 「智?どうした?」 じわっと涙が溢れて濡れた瞳で翔をじっと見つめたまま、小さく左右に首を振った。 翔は素早く俺と自分の服を取り去ると、俺を抱き込んで布団に潜り込んだ。 「かわいいなぁ、智。食っちまいたいよ。」 ちゅちゅ と目尻にキスして 「意地悪してごめんなぁ。でも、かわいくって仕方ないんだよなぁ。 もう、ずっとこうしていたい。」 息をするのも苦しいくらいに、ぎゅうぎゅうに抱きしめられ、足も絡められて身動きができない。 「…苦しい…」 「あ、ごめん、ごめん!」 やんわりと拘束を解かれて、抱かれたまま見つめ合う。翔の鎖骨の辺りにこつんと頭をくっつけて甘えてみた。 「んー、かわいい!智、愛してるよぉ~」

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