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第364話

翔は指を一気に引き抜いて、喘ぐ俺の身体の向きを変えると、上から一息に突き刺した。 「うわっ!あぁぁっーっ!!」 もの凄い圧迫感に支配され、目から火花が飛び立っていく。 硬い芯を持ったソレが、ぐいぐい俺の中に入ってくる。 「あっ、はっ、はっ、はあっ」 「智、深呼吸しろ!息吐いて…」 必死で息を吐くが、浅い呼吸と、腹を進む塊の違和感と、それに反して次々と生まれてくる快感が、俺を翻弄して頭が朦朧としてきた。 ずんずんと奥まで貫かれ、自分の口から甘い吐息が溢れ散っていく。 その女のような甲高い嬌声が、俺から発せられるものだなんて… 肉筒を抉られ、前立腺の裏をしつこいくらいに擦られ、息も絶え絶えに「もうイかせて…」と懇願すると 「くうっ、そんなに締めんなよ!智、力抜いて… 俺も…我慢できない…イくぞっ!」 一際奥に衝撃を感じ、中に出す寸前、翔はその昂りきったものをぶるんと外に出すと、俺のお腹の上に吐き出した。 最後の一滴まで絞り出すように扱き落とすと、翔は大きく息をついて 「…中に出すとさ、お前の負担が大きいだろ? だから…」 と気まずそうに呟くと、自分と俺の出したものを混ぜて俺のお腹のや胸に塗り始めた。 「えっ?翔?何やってんの?」 「んー?マーキング。」 うえっ。青臭いオスの匂いが充満する。 けど…嫌じゃない…?かも…? 外に出すって…一応、身体のこと気にしてくれてるんだ。 すっかり満足した翔に抱っこされてシャワーを浴びた後、俺達は丸まって眠りについたのだった。

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