362 / 516
第364話
翔は指を一気に引き抜いて、喘ぐ俺の身体の向きを変えると、上から一息に突き刺した。
「うわっ!あぁぁっーっ!!」
もの凄い圧迫感に支配され、目から火花が飛び立っていく。
硬い芯を持ったソレが、ぐいぐい俺の中に入ってくる。
「あっ、はっ、はっ、はあっ」
「智、深呼吸しろ!息吐いて…」
必死で息を吐くが、浅い呼吸と、腹を進む塊の違和感と、それに反して次々と生まれてくる快感が、俺を翻弄して頭が朦朧としてきた。
ずんずんと奥まで貫かれ、自分の口から甘い吐息が溢れ散っていく。
その女のような甲高い嬌声が、俺から発せられるものだなんて…
肉筒を抉られ、前立腺の裏をしつこいくらいに擦られ、息も絶え絶えに「もうイかせて…」と懇願すると
「くうっ、そんなに締めんなよ!智、力抜いて…
俺も…我慢できない…イくぞっ!」
一際奥に衝撃を感じ、中に出す寸前、翔はその昂りきったものをぶるんと外に出すと、俺のお腹の上に吐き出した。
最後の一滴まで絞り出すように扱き落とすと、翔は大きく息をついて
「…中に出すとさ、お前の負担が大きいだろ?
だから…」
と気まずそうに呟くと、自分と俺の出したものを混ぜて俺のお腹のや胸に塗り始めた。
「えっ?翔?何やってんの?」
「んー?マーキング。」
うえっ。青臭いオスの匂いが充満する。
けど…嫌じゃない…?かも…?
外に出すって…一応、身体のこと気にしてくれてるんだ。
すっかり満足した翔に抱っこされてシャワーを浴びた後、俺達は丸まって眠りについたのだった。
ともだちにシェアしよう!