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第365話

連日のラブタイムが応えて腰にきている。 湿布を貼ってはいるものの、痛む腰を時折摩りながら溜まった仕事をこなしていく。今日はデスクワークでよかった… ちらちらと視線を感じ ふっと顔を上げると、こちらは涙目で腰を押さえた秋山と目が合った。 あ…秋山、まさか、お前もか… 悟った瞬間、お互いの顔が真っ赤になり視線を外す。 言わずとも理解できる…いや、こんな理解の仕方はうれしくない。顔を赤くしてるということは、あいつも俺の状態を知ってるってことだよな… 先に見てた ってことは、あいつの方が先に気付いてたのか? うっわー。気まずい。これで峰がいたらもう、爆笑だ。 あー、やっと昼休みだ。 そう言えば、瑞季君、昨日何か話があるって言ってたっけ… 覚束ない歩き方で食堂へ向かう。 その後ろ姿を課長が笑いをこらえながら見ていたことに俺は全く気付かなかった… 「「お疲れ様ー!」」 「あれ、峰君は?」 「あぁ、外回りしてたから、もうすぐ来ると思うよ。 ねぇ、瑞季君。…あの例の『おねだりビーム』、一応有効だったんだけどさ…結局逆襲された…」 「…そうなんだ…また考えなきゃね…」 「うん、また教えて。俺も考えてみる。」 「わかった!任せて!」 「ところでさ、昨日話があるって言ってたのは…」 「うん、峰君が来たら話すね。」

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