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第372話
「そうなんだ。片岡課長とまーちゃん課長が高木部長に掛け合ってくれたんだ…その時、庶務二課のみんなが、僕ができる仕事の割振りとシュミレーションしたものを全部資料として出してくれて…そしてその資料を元に今度は高木部長が社長と専務に上げてくれ、オッケーが出たんだ!
今から介護とかで職場を離れるかもしれない社員のためにモデルケースとして僕をそのまま置いてくれることになったんだよ。
智君…峰君と一緒にまーちゃん課長に頭を下げてお願いしてくれて本当にありがとうございました。
お陰様で僕は大好きな会社を辞めずに済みました。
これからもきっと迷惑かけるけど、どうぞよろしくお願い致します。」
丁寧にお礼を言った瑞季君は、最後の方は涙声になっていた。
「こちらこそだよ!仲良くしてもらわなきゃ!
本当に…よかった。
あ、でもさ、瑞季君自身も無理しないようにね。君は頑張りすぎるからさ。」
「うん、ありがとう。僕は大丈夫だから…
明日また、詳しく話すね。本当にありがとう!
じゃあ。明日。」
「じゃあ、明日また。電話ありがとうね。」
電話を切って、ほおっと一息ついた。
片岡課長もまーちゃん課長もホントに何者なんだ!?
それに、あのタヌキが社長や専務に話を持っていくなんて…
一体なにがあったんだろう。
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