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第385話

何となくスッキリとしないまま、翔が不在の週末。 気分転換に家中の掃除を決行した。 凛もよく働き、家中さっぱりすっきりと片付いて、ブルーな気持ちも和らいできた。 昼は簡単に済ませたから… 「凛、晩メシ何食べたい?久し振りに外に食べに行こうか。」 「そうね!きょうはたくさんはたらいたから。 りんは…なんでもいいよ。さとしはなにたべたいの?」 「俺は…翔のご飯が食べたい…」 「そんなことわかってるわよっ!もう。へたれになってるよ! じゃあ、くるくるまわるおすしにしましょう! あそこちかいし、やすいし!!」 凛に先導されて回転寿司へと向かう。 とりあえず凛の満足するデザートまで平らげて、お腹一杯になり、店を出た瞬間、またあの視線を感じた。 「凛…誰か つけてきてる…あの角まで走れるか?」 小声でそっと尋ねると 「うん。このあいだからいるよね…あいつ だれだろう… わかった。あのかどをみぎね。」 いっせーのー ゴー!!! で凛の手を引っ張り猛ダッシュした。 角を右に回り隠れて、慌てて追いかけてきた相手の足を引っ掛けて倒した。 ズダーン! 転んだ相手に右足を掛けて馬乗りになり両手を後ろ手に拘束した。 百戦錬磨の俺を舐めるなよ。

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