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第388話

「こいつもなかなかの腕前なのですが… あなたの方が一枚上手だったようですね… ここではゆっくり話せないので、ご足労かけて申し訳ないのですが、ご一緒に事務所までお越しいただけませんか?」 にっこりと微笑まれて、一瞬拉致監禁という言葉も浮かんだが、凛が平然として頷くのを見て腹が座った。 「わかりました。行きましょう。」 信号に捕まり、着いたのは10分位経ってからだったが、ちゃんと名刺と同じ看板がかかった事務所に到着した。 「さあ、どうぞ。全てご説明させていただきましょう。」 促されて凛と一緒に応接室へ通された。 万が一何かあったら凛だけでも逃げれるように、入口側に座らせた。 「改めまして、あなた方お二人の警護を担当させていただいておりますチーム長の奥田慎太郎と申します。 あなた方が拘束したのは、今日の担当の瀬川 渉です。 依頼されたのは…ある高名な三名の方々です。 これは、個人情報に当たるため、今の段階では公表するのを差し控えさせて下さい。 事件に巻き込まれることがないように、お一人もしくはお二人で行動される時に警護をさせていただいております。 五十嵐様とご一緒の時は、私どもはついておりません。 」 「翔は…この件に関して知っているということですか?それと、結婚祝いってどういう意味ですか?」

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