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第389話

「ご依頼人の三名様が、どうしても結婚祝いを差し上げたいと、五十嵐様にお申し出になったのですが、『お気持ちだけで十分。金品はいらない』と拒否なさったんです。 それで苦肉の策で、最初は五十嵐様とあなた方お二人の警護を と勝手に私どもと契約をなさって… 五十嵐様がそれを知ったのは契約の後でした。 かなりご立腹で、それでもご依頼人が一歩も引かずに、一触即発の場面が何度もありましたが…妥協案で、お二人だけの警護を…となった次第で。 『余計な心配を掛けたくないから内密に』と言われていたのですが…こちらの不手際で、申し訳ありませんでした。」 「…その三名ってもしかして…」 「私からは何も申し上げられません。申し訳ありません。」 「あの事件の後、外出の度に違和感が付きまとってたんです。自分が自意識過剰になってるのかと思ってたんですが…ずっと尾行されていたってことなんですね。 それってお断りすることできないんですか? いつまでそういうことが続くんですか?」 「何分ご契約いただいてることなので…ご依頼人様が別におられますし。 契約期間に関しては三年間のご契約です。」 「三年間!?三年も??」

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