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第392話

急かされるように部屋へと追い立てられた。 言いたいこと、たくさんある。 問い詰めたいことも。 でも…今は… 「ねぇ…智…全部脱いで。」 「ん?何言ってんの?」 「いいから、脱いで。俺も脱いでるから。電話越しに…ヌき合いしよう?」 え…そんな… 「さとしぃ、お願い…俺、もう限界…」 甘い声で強請られたら逆らえない 。 俺だって翔不足で死にそうなんだ。そんな時にそんな甘い声でダイレクトに耳元でささやかれたら、拒否なんてできるわけないだろ。 「ちょっと待って…」 携帯をベッドへ置いて、全裸になってもう一度持ち直してスピーカー設定にして、布団に潜り込み、 「翔…いいよ…」 「じゃあ、俺の指思い出して…今日はすぐその赤い粒をぐにぐにするよ。自分でやってみて…」 恥ずかしいけど、携帯を左手で持ち、言われた通りに、翔がいつもするように、右手で尖ったその粒を摘んでぐにぐにと捻っていく。 あんっ 思わず口から溢れる吐息に電話の向こうの翔が息を飲む気配がする。 「智…色っぽい…堪んねぇ…むしゃぶりつきてぇよ…」 「ん…いっぱい舐めて…しゃぶって…あぁ…」 「智ぃ…お前の…んんっ…声だけで…イきそう…」 実際には触れられていないのに、耳から伝わる甘い吐息がもどかしげな空気となり、身体中を電流のように甘い痺れとなって駆け巡る。

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