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第413話
夜中に何度も目が覚めた。
よかった…ちゃんと息をしている…
本当に、ショックによる一時的なものだったのだろう。
凛を挟んで、幸せそうに微笑んで眠る愛おしい伴侶の寝息を確認してキスをしては、安心してまたうつらうつらと微睡んだ。
朝の気配で本格的に目が覚め、白々と明け染める朝焼けをカーテン越しに感じながら、二人分の温もりを堪能して、智の寝顔を眺めてしばらくじっとしていた。
ふと、智が目を開けた。
「…翔?おはよう。どうしたの?眠れなかった?」
「…ん…何度か目が覚めて…お前の寝息を確認してはまた寝てた…」
「ふふっ。心配性だな、お前は…もう、大丈夫だって。」
そう言って俺の鼻にキスをすると、ふわぁっと花が綻ぶように笑った。
なんて綺麗なんだろう…ぼんやり見とれていると、真ん中の凛がもぞもぞと動き出した。
「んー?さとし?しょう?おはよう…」
「「おはよう、凛。」」
「もうちょっと寝ててもいいぞ。まだメシできてないからな。」
「んー。わかったぁ…」
むにゃむにゃ言いながらまた眠りにつく凛。
「智、お前ももう少し寝てろ。支度できたら起こしてやるから。」
「ん…でも、一緒に作りたいな…」
「そっか…じゃあ一緒に作るか。」
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