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第447話
無理な体勢で身体を貫かれているが、それ以上の快感と喜びに打ち震え、ただただ翔の動きに身を委ねリンクし、ともに果てる時を心臓が破裂しそうなくらいに待ちかねていた。
『…健康な時も病める時も、富める時も貧しい時も、良い時も悪い時も、愛し合い敬いなぐさめ助けて…』
あの誓いの言葉が頭に浮かんだ。
そう、どんな時も俺はこの男から離れない…
いや、離れることはもう、俺に死ねということと同じ…
愛してる、愛している
滂沱と涙が溢れて、もはや掠れ過ぎた声は風の音のように鳴っているだけ。
あぁ、もう、イく…
「智っ、俺を…俺を受け取れっ…くうっ…愛してるっ!!」
絞り出すような切ない声で翔が叫ぶと同時に、俺達は達した。
ぐったりと力の抜けた身体に、どくりどくりとまた熱いものを注がれ、最後の一滴まで届けとばかりに、翔は最後に強く腰を打ち付けると、しばらくしてそっと自分のものを取り出した。
引きずり出されるように、中から ごぷっと白濁の液が溢れ出してシーツに染みていく。
汚したらマズイとか、これを片付ける時何を思われるのかとか、そんなことは頭になかった。
翔は、はあっと大きく息をつくと俺の上に覆い被さり、触れた胸からはお互いの激しい鼓動が感じられた。
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