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第452話
「くすん。俺は新婚初夜に花嫁に拒絶されたかわいそうな花婿なんだ。ぐすっ。」
泣き真似するなっ!
それと、指先で俺の背骨に沿ってつーっと撫でるの止めろって!
「拒絶してないっ!さっき思う存分セックスしたじゃん!
うっ…この硬いのなんとかしろっ!大人しくさせろよっ!この絶倫男っ!」
「なんとかできるの智だけじゃん。」
拗ねるな!お子ちゃまか、お前は!
大きなため息をついて翔の頭を撫でてやる。
「なぁ、翔。ここでまた今夜ヤったら、俺は確実に最低一週間は寝込むぞ?
明日も明後日も、せっかく二人きりなのに、お前は横たわったまま動けない俺を寂しく眺めてるだけだぜ?
新婚旅行なのにそれでいいのか?
今夜我慢したら…な?わかるだろ?明日もまたお楽しみだぜ…」
「…うーーっ……我慢する…」
「いい子だな、翔。ぎゅっとして寝よう!
お前の一週間の奮闘ぶりを聞かせてくれよ。
俺だって聞いて欲しいことあるんだから。な?」
仕方なくこくこくと頷いた翔は、前を硬くしたまま大人しく俺を抱っこしてベッドルームへ向かった。
ふふっ。よしよし。猛獣使いの智様降臨。
瑞季君、今日はうまくいきそうだよ。サンキュ。
今でもへろへろなのに、あんなにハードなのを続けざまに二回も三回もされたらこっちの身がもたない。
翔には申し訳ないけど、無理な相談にはのれないよ。
でも、ホントのホントは、俺だって翔が欲しい…
…けど絶対言ってやらない。
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