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第463話

満面の笑みで食事を続ける智を鑑賞しながら、俺もいつもの慌ただしさを忘れゆっくりと箸を進めた。 「あー、美味しかった。ご馳走様でした。 なぁ、翔。昼間はどこかに出掛けないのか? ずっとここにいる予定なのか? 来る途中に土産物屋さんがあっただろ?散歩がてら行ってこようよ。 凛のお菓子も探さないとな。あいつ、なかなか渋い好みだぞ。 橘さんや瑞季君達、課長達にも買って帰りたいんだ。 閉じ篭ってばかりじゃ、身体が鈍っちゃうよ。」 「あぁ、そうだな。どっちにしても昼メシは外で食べようと思ってここの注文してないんだ。 少し休んでから行ってみようか。」 やった! と、うれしそうに智が微笑んだ。 智…お前、かわいいなぁ。 でれでれと締まりのない顔で智を見ていると 「翔、顔崩れてる。イケメン台無し。」 頬をふにふにと引っ張られた。 「かわいいお前が悪い。」 「なーに言ってんだか。もう、かわいい言うな!」 ぷいっと捲れるその顔も…やっぱりかわいい。口に出すと今度は無視されそうだから、黙ってニヤニヤしていた。 いいじゃん。かわいいお前をかわいいと言って何が悪いっ! バカ親ならぬバカ夫で悪かったな。 顔面総崩れの残念なイケメンにしたのは誰だよ。 お前じゃん!

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