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第464話
食後のコーヒーをすすりながら
「ところでさぁ、智の話したいことって何だ?」
「…翔、お前…俺と凛に隠してることないか?」
「…隠してること?…んー?何だ?」
「俺達に警護がついてるってことだよっ!
知らずに俺達についてる瀬川君拘束して部長の奥田さんにも会った。」
「何っ?拘束?ちっ、使えねーな、あいつら。
っていうか、智、お前が捕まえたのか?
どういうこと?」
「結婚してから誰かに付けられてる感じがしてて。それもお前がいない時に限ってさ。
凛も気付いてた。
はっきりわかったのは、お前がアメリカに行ってる間で、凛と夕飯食べに行った帰りに路地で待ち伏せして足引っ掛けて取り押さえた。
凛なんて、何も指示しなくても、俺のベルトであっという間に相手の両手首くくりつけるんだぜ。
大したもんだよ。
それで奥田部長さん呼び出したら事務所に連れて行かれて、全部話を聞いたんだ。結婚祝いって何だよ、結婚祝いって。それも三年間ってどういうこと?
お前がかなり抵抗したのも聞いた。
俺が倒れた時、彼らが救急車よりも早く駆け付けてくれて助けてくれたんだよな?
それはすごく感謝してる。
でも、俺達みたいな一般人に警護なんて必要なのかな…」
「…ぜーんぶバレちまったのかよ。怖がらせないようにって頼んでたのに…あいつらプロなんだぜ?
でもそれ以上にお前らの方が上手だったってことか。
俺だって全力で断ったんだよ。それでも聞いてもらえなくて。最初は俺達三人ともだったんだ。
それを拒否して拒否して、最終的にお前達が二人もしくは一人の時って妥協したんだ。
あのおっさん's言い出したらテコでも引かないからな。」
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