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第470話
電話を切って智にボヤく。
「凛にさぁ『さとしをなかせすぎたらだめよ』って言われちまったよ。」
「うっわー、何それ?アイツ…見てる?」
ドレス四回も着たってご満悦だったよ。
帰って来なくていいって。橘さん家、余程居心地がいいんだな。
すっかりご迷惑かけてしまった…甘え過ぎたかな…」
「あぁ…遙さん凛の面倒見るのに早上がりしたみたいで、隼人さんは片付けとかしてるみたいだったし…
でも、その分俺達が幸せなら、それでお返しってことでいいんじゃないのか?
智、明日までは二人っきりの時間だから、甘えついでに甘えて…な?」
こくんと頷く智を抱き寄せ、馴染んだ身体のラインと体温を満喫する。
「翔…」
「ん?何だ?」
「気持ちいい。ものすごく安心する。ずっとこうしていたい。」
「うん、俺も。いいな…こうやってくっ付いて、お互いの体温を感じて。
俺達、ずっと前からこうやって一緒にいたみたいだな。智、離れるなよ。」
「『嫌だ』って言っても、もう無理だよ。」
智がすりすりと胸に擦り付いて、両腕を回してぎゅうぎゅう抱きついてきた。
「翔…大好き」
胸にズキューンときた!ヤバい!!
もう…コイツは…俺の心臓いくつあっても足りない。
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