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第481話
荷造りをして忘れ物がないかチェックして、部屋を出る直前に翔に腕を取られキスをされた。
「家に着くまでしばらくできないから。」
突然何するんだよっ。
膨れる俺の頬をつついて笑いながら先に歩く翔を追いかけた。
「チェックアウトの見送りは女将だけにしてくれって言ってあるからな。
お前、恥ずかしがるから。」
えっ?そうなの?
「…よかった…ありがとう。
お世話になったから皆さんにお礼を言いたいんだけど、何かちょっと…事前事後って感じでさ…
やっぱ恥ずかしくって…ごめん、翔。
顔出した方がいいのはわかってるんだけど。ごめん。」
「大丈夫さ。女将に伝えてるからいいんだ。」
「五十嵐様、当館をご利用いただき誠にありがとうございました。
ごゆっくりしていただけましたか?」
「ありがとうございました。お湯もご飯も最高でしたよ。
半田さんには後でまた直接電話させていただきますとお伝え下さい。」
「お世話になりました。お陰様でのんびりゆっくりと羽を伸ばさせていただきました。
スタッフの皆さんにもよろしくお伝え下さい。
ありがとうございました。」
「まぁ、ご丁寧にありがとうございます。
ぜひまたお越し下さいませね。
お気を付けて。」
丁重にお礼を言って旅館を後にした。
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