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第482話

「翔、忙しいのに俺のためにありがとう。 本当にうれしかったよ。 温泉も良かったし、部屋も食事も最高だった。 また…こうやって行けたらいいな。 でもさ、俺はやっぱり、お前の作ったご飯が早く食べたい。…うわーっ!!」 突然身体が左右にブレたかと思うと、キキィー っという急ブレーキで、ダッシュボードに突っ込みそうになった。 「翔!どうしたっ??危ないじゃないかっ!!」 びっくりして翔を見ると、ハンドルに突っ伏して耳まで真っ赤になっている。 何かあった?どうした? 「翔?」 そっと手を肩に添えると、チラッと俺を見て 「智…マジヤバい…あんまりかわいいこと言わないでくれよ。 あのすげぇ料理より、俺のを食べたいなんて…もう泣きそう…」 「はぁー…驚かさないでよ…命縮んだよ…心臓に悪い… だって、お前の作ってくれる料理は俺にとってはどんな高級なものよりも一番だからさ。 味も盛り付けも一番だけど、何たって愛情がこもってるからな。」 「…うん、ごめん。ありがと。 智にそう言われるなんて、俺…超うれしくて… はぁーっ。びっくりさせてごめんな、智。」 「うん。安全運転で頼むよ。俺が代わろうか?」 「いや、大丈夫だ。慎重にするから。 頼む、もうかわいいこと言わないで。」 「なんだよー。もう。」 行きと同じように帰りの車中も甘々のイチャイチャな俺達だった。

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