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第501話
いつもの日常が戻ってきた。
慌ただしく食事をし準備をして、凛を連れて家を出る。
翔が呼び止める声に…おっと、『行ってきますのちゅー』忘れてた!
戻って翔に濃厚なキスをすると、凛に
「あさっぱらからぁー。らぶらぶだねっ!」
と揶揄われても慣れっこになって動じない。
「お前も早く大きくなって、大人になったら俺達みたいなラブラブのダンナを見つけろよ。」
ふふっと余裕の笑みをこぼして、もう一度翔とキスを交わして家を出た。
出社すると、瑞季君と峰が飛んできた。
「智君っ!お帰り!結婚式と新婚旅行はどうだった?
それと、あの法案成立、すごいよ!僕達、本当の家族になれるんだよっ!?」
「うん!最高だったよ!ありがとう。
君達のとこも…養子縁組から正式な夫婦になれるんだね…本当によかったよ。」
「おーい!相沢ー!お帰りっ。後で惚気話聞いてやるから聞かせろよな。
なぁ…籍、入れるのか?入れるよな?」
「後で二人にお土産渡すよ。ありがとう。
籍は…入れるつもりでいるよ。」
盛り上がる俺達のところへ片岡課長がやってきた。
「おっ、お揃いで。おっはよー!
相沢君、後でゆっくり聞かせてもらうよ。」
「課長!ご迷惑お掛けして申し訳ありませんでした!
お陰様で満喫して参りました。ありがとうございました。
これ、お土産です。」
「気を遣わなくてもいいのに。ありがとうね。おっ、地酒!…とこれは?」
「旅館の板長の自信作の鯛の昆布締めだそうです。
お酒のアテにと、うちの翔からです。」
「おおっ、うれしいなぁ。うちのも喜ぶよ。よくお礼伝えといてね。」
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