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第503話
それから数週間後。
俺達は書類を取り寄せ全て記入した後、二人で役所に提出に行った。
職員の応対は普通のカップルに対するものと同じで、心配していた俺達は肩透かしを食らった感があったが、それでもドキドキしながら受付を済ませ、二人とも何故か無言で座っていた。
しばらくすると
「相沢様、どうぞ。
おめでとうございます。これで手続き完了ですよ。確かに受領致しました。
こちらは加盟店でお好きな花と交換してもらえる用紙です。
その他、詳細はこちらの書類に記載してありますのでご一読下さい。
どうぞお幸せに。」
「ありがとうございます。お世話になりました。」
「なぁ、翔…本当に夫夫になれたんだな。何だかえらく簡単で呆気ない手続きだったな。
…本当に俺の籍に入ってよかったのか?」
「あぁ。そのことはずっと話し合ってお互いで納得したことだから、もういいじゃないか。
お前のとこ本家だろ?
五十嵐の本家は別にあるからな。家が途絶えることはないから、大丈夫だよ。
籍はお前のとこに入ったけど、俺がダンナだからな?」
「ふふっ。わかってるよ。
ねぇ翔、何だか……エッチしたい気分なんだけど?」
はにかみながら、ちらりと翔を見ると、真っ赤な顔をして
「かわいい嫁にかわいいおねだりされたら断るわけにはいかないだろ。
っていうか、断るわけないだろ?俺もそう思ってた。大歓迎だよ!」
その後、翔は赤い顔で無言のまま俺の手を取って部屋へ戻ると、施錠するのも惜しむように、両手で頬を挟み、ドアに押し付けて噛みつくようなキスをしてくる。
布越しに当たる翔自身は硬く盛り上がっていた。
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