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第508話

こくこくと頷く俺の頬を愛おしげに触れると 「…動くから…覚悟しろよ。」 悪魔のささやきに心臓が跳ね、身震いした。 早く、そこを擦って抉って、俺を狂わせてくれ。 奥まで…その熱い飛沫を注いで… 俺の中でグンと嵩を増した楔が暴れ出した。 「ああっ!」 いきなりの刺激で背中が反り返った。 肉筒を抉る強さと擦れ具合に、喘ぎ声が零れ落ちていく。 翔の両腕を掴み、その衝撃に耐えようとするが、力なく滑り落ちていく俺の手はシーツに跳ねた。 俺の右足を折り押さえ付け、逃げないように腰を掴み、打ち付ける抽挿の激しさに 目の前に星が飛び、呼吸することもままならない。 陸に上げられた魚のように、酸素を求めてぱくぱくと口が動いているが、うまく空気が入っていかない。 「はっ、しょ…しょう…あっ、はっ」 いつもよりも感じ過ぎてる。 出入りする翔の楔を追いかけて内臓が引き摺り出されそうだ。 俺はもう、喘ぐしかなくて、首を左右に撃ち払い、快楽を逃す。 そんな俺に煽られて、翔の動きが加速していく。 そんな…激しい… 翔の額や胸元に汗が光る。 眉間にしわを寄せて、必死に快楽に耐えるその顔は官能的で美しくて… 俺の視線に気が付くと、口の端を上げて微笑んだ。

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