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第15話

 景人はすやすやと眠る光に一歩近づき、その頭を優しく撫でながら答えた。 「そうです。なんでも、探してる人がいるらしくて。ジャンルカさんなら何か知ってるんじゃないかって思って連絡しました」 「へぇーわざわざNYまで来て探し回ってるの? 君たち暇なの?」  ジャンルカの歯に衣着せぬ物言いに景人は苦笑いを浮かべながら答える。 「まぁ、そう言われても仕方ないかもしれないんですけど。こいつのためにできることはしてあげたくって、初めてなんですよ光が誰かに執着したのって」  生き生きと想い人を追いかける光の姿に成長を感じ、親のような気持ちで景人は彼を見守り続けるのだった。 「はぁ……仕方ないなぁ僕にできることなら協力してあげるよ。探してる人ってどんな人なの? ファッション業界の人?」  慈愛に満ちた景人の顔を見て、ジャンルカは協力を申し出た。 「それが、分かってるのはアンジェロという名前くらいであとはこの写真なんですけど。後ろに小さく写ってるのがその人です」  景人は先日NYで行われたパーティーの写真をジャンルカに見せた。 「うーん、顔は見たことないな。ただ、彼が身につけてるスーツはMisted Tropicsの商品だよ」 「Misted Tropics?」 「最近アジアを中心に展開してる新興ブランドだね、これをNYで着るなんていい趣味してるね」  ふっと興味深そうに写真を眺めるジャンルカ、その目には後発のブランドなんかには負けないといったプライドが見え隠れしていた。 □□□  外は気温30度、12月でもこの気温。そんな場所でスーツブランドなんて発足させた男がいた。  茶髪混じりのブラックヘアーを後ろに撫でつけてブルーグリーンのスリーピーススーツをかっちり着こなす男は内ポケットからスマホを取り出した。  手早く一番上にある名前をタップすると発信ボタンを押す。  数コールで出た相手の声は柔らかく、少し気遣うような態度は変わらないなと男は思った。 「うん、こっちは変わらないよ。どう? NYでの暮らしは慣れた? アンジェロ」

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