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そんなある日 29
さくらside
「高間さん」
「どうしたの?朔」
高間さんはひまを抱き潰したとき代わりに行ったあの日の初めての人
「良かったね!ずっと…俺に初めて抱かれたときから気にしてた人でしょ?」
「え?」
「ひまちゃんの代わりに来た日。あの日は俺は忘れられないでいたんだ。あの日の君はさくらくんだったけどでもさくらくんを着た人形なんじゃないかって思うくらい壊れそうだった」
「気付いてらしたんですか?」
「うん。でも君には君の思いがあったでしょ?だから言えなかった。良かった。さくらくんの心からの笑顔がまたみられた。幸せになるんだよ?」
「はい…ありがとうございました」
俺の状況に気付いていたのは幸い高間さんだけだった
その後は皆名残惜しげにそれでも笑顔で見送ってくれた
予約で一杯だった人達皆に話してお礼も言えた。
そして次が最後のお客さん
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