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新たな旅路 4

撫子side 「nadesicoの新作のチョコ食べた?」 「食べた!!今回も美味しかったよね!パッケージも可愛いし」 父さんの作った会社。nadesico 僕が生まれた記念にと創設されたお菓子ブランドで多くの種類のものを取り扱っている とはいえ数年前までは限られた人たちに人気があり他の菓子メーカーと比べたら息を吹き掛ければすぐに飛ばせちゃいそうなほどの小さな会社 そんなnadesicoからヒット商品が登場する。 その切っ掛けとなったのが僕の同世代の子のお陰だと知った 彼の名は蘇芳 美陸。もともとパッケージは蘇芳さんのところと作っていてそこの息子だと言うことだった。 美陸くんが落ち込んでるときにたまたま持っていたまだ商品になっていないお菓子を彼に与えたら何が足りないのか的確にアドバイスをされたみたいで父の気まぐれでその通りに改良して出したらヒットした。 その味に合わせたパッケージも彼が考えたみたい。 その商品は今でも人気の商品になっている 会ったことはないけど彼に興味をもった。 どんな人なんだろう?あんなにヒットする商品を産み出した舌の持ち主… 僕には出来なかった父へのアドバイス… そんな彼と会う機会が訪れた。 父の後輩である俳優 華陵院 朝陽さんのパーティー とても、楽しみだった。仕事の関係で少し遅れる父より先に母と会場を訪れていた そして見付けた…人を引き付ける美しい人… 磁器人形みたいな人って聞いてた。きっと儚くて静かな人…そんなイメージ。 彼の元へ向かい母について行く。 もうすぐその人のところへ着くときすれ違った人とぶつかってしまいよろけたとき彼にぶつかってしまった どうしよう?大丈夫かな?こんなに華奢な人なのに… 「…あ…すいません…」 「大丈夫…で…す…」 こちらを振り返った彼の吸い込まれそうな瞳…一瞬で囚われる…この人…綺麗…何て呆然としていたら…隣にいた蘇芳さんが彼を叱る。 「こらぁ。はしゃぐからだぞ!すいません…」 俺たちを捕らえた蘇芳さんはにこっと笑う。 この人かっこいいんだよな…大人の男って感じ。こんな大人になりたい 「桔梗くん。お久しぶり…でもないか…」 「あははっ。相馬さん。いつもお世話になってます」 母と相馬さんの話をぼんやり聞きながらさっきから僕を見ている美陸さんの視線が気になって仕方ない… 何でそんなみられるの?

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