660 / 690

新たな旅路 38

なかなか寝付くことはできずベッドの上で寝返りを繰り返す… やっぱり眠れない… 体を起こしてそっとリビングへ向かった 勿論美陸の姿があるわけはないだろうから冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出し飲む。 「ふぅ…」 ふと振り返るとソファーに膨らみ… 「美陸…」 側によると頬に涙の痕をつけたままの美陸が眠っていた… テーブルの上には軽食が乗っていて… 「…美陸…」 申し訳なくてそっと頬を撫でるとゆっくりと目を開く 「な…ちゃ…ごめ…俺…こんなとこで…えと…ご飯…ちゃんと作ったから…アレンジとかしてないから…食べて?」 「ごめんね。美陸…言い過ぎちゃった…」 「ううん…俺こそごめんね…なーちゃんがお腹壊したのわかってたのに…ごめん…」 「美陸は食べた?」 「一人で食べたって…美味しくないから…食べられなかった…」 「そっか…ごめん。一緒に食べよう」 「ん…食べる…」 遅い夕食は何だか涙の味がした 「おいし…」 「ふふっ…良かった…」 「美陸…お風呂入った?」 「ううん…そのまま寝ちゃってたから…」 「一緒に入る?」 「ん…入る」 こうして仲直りした俺たちは風呂場で愛し合った… 「なーちゃん…激し…」 「美陸もいつもより感じちゃってるでしょ?」 「ん…だって…嬉しくて…」 「僕もだよ」 結局僕の寝室でもう一度抱き合って一緒に眠った 翌朝… 「なーちゃん!おはよぉ!ご飯だよ」 「…ん。はよぉ…」 リビングには美味しそうな… 「っ…美陸…これ…何?変な色…してるけど…」 「ん?美味しいはずだよ!!」 「…っ…みーおーかー!!!」 「ひっ…やっぱ…だめ?」 「また僕を病院送りにするつもりなの!?」 「ごめんなさぁい!!」

ともだちにシェアしよう!