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新たな旅路 42

眠れなくてリビングに行くと父がパソコンとにらめっこしてた 「父さん?まだ仕事なの?」 「ん~…そう。ねぇ。撫子」 「ん?」 「お前さ。今度のCM曲歌ってくんない?」 「は?」 「今回のは桔梗にしては低くて。まぁ。桔梗だから問題はないんだけどさ。桔梗の持ち味ってハイトーンじゃん?だから勿体ない気がするんだよね。遥さんからもまだしっくり来ないって言われたし。だからさ。一回歌ってみてくんない?」 今回のCM曲はその人が作ったものは必ず売れると言う遥が提供してくれることになった。 元々母は自分で作る人だけど遥さんからの要望で今回コラボすることになったのだそう。 「でもさ。それって遥菜さん的にはいいの?母さんとコラボしたかったんでしょ?」 「そう思って確認したら撫子の声聞きたいって。」 「…決定事項なんだね。もとから断れない状態じゃない」 遥の本名は遥菜さん。相馬さんの高校からの友人でもあるので何度かお会いしたことはある。いつみても綺麗な人。 息子さんたちは海外で活躍してて相馬さんの息子さんと多重婚している。 「で。今電話繋がってる」 「え?」 「ほい」 「えっ!ちょっ…」 『もしもーし。やっほ!撫子』 『遥さん…』 『聞いたよぉ!莉音さんから。明日スタジオ来れない?18:00くらい』 『いやっ…あの…はいっ…大丈夫です』 『んなら後で地図送っておくね』

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