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クリスマス 2
料理はどれも凄く美味しくてビックリした。
「かーくん!すごいねぇ」
「ん~。ありがとう。よかった。お口に合って」
「今度このレシピ教えて!なーちゃんに作ってあげたい」
「いいよぉ。…みおちゃん。本当に撫子のこと大好きだねぇ」
「うん!大好き。」
「ん?どした?何か元気ない?」
「ん~…あー…あのね。実は憧れてたの。恋人と過ごすクリスマス…かーくんと一緒が嫌とかじゃないんだよ?でもね…実は今日は俺誕生日でもあってね…でもそれ…なーちゃん…に言えなくて…」
「撫子そういうの気にしないもんねぇ…俺の用意したクリスマスケーキでごめんだけどお祝いしよ?」
「ありがとう!かーくん!」
嬉しくてかーくんに抱きついた
「うわっ!ちょっとみおちゃん!ビックリしたぁ」
「だってぇ。友達にお祝いしてもらうのって久しぶりで…嬉しい!ありがと!!」
「ケーキ準備するねぇ。待っててぇ」
「うん!ありがとう」
かーくんが席を立ちろうそくに火をつける。
「電気消して」
「うん!」
電気を消そうと立ち上がった瞬間明かりが消える
「え?え?何?…え?停電?俺まだ消してないよ…え?」
「happy birthday to you♪」
「え?え?何?」
天使の歌声って言っても過言じゃないくらいの綺麗な声で歌が始まる
終わった頃には俺はもう涙が溢れて止まらなくて…
だって…ケーキのプレートには
『Merry Christmas』
じゃなくて…
涙を止めることもせず目の前のケーキの火を一気に吹き消す。
プレートには
『happy birthday!美陸』
って書いてあったから…
『愛してる』
って書いてあったから…
「誕生日おめでとう。美陸」
大好きな人の声が側で聞こえたから…
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