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クリスマス 3

果林side 目の前には俺が作った飯を美味しそうに食べているみおちゃん。 でも時々寂しそうにしてる。 撫子と過ごすの凄く楽しみにしていたんだろうな… もう少し待ってね… そうして食事を終えた。みおちゃんに気付かれないように撫子へ連絡をいれる。 ドアが開いたときに気付かれないように少しだけドアは開けてある。 俺の部屋のあるフロアは主に一年ばかりでみんな冬休みに入った途端実家に戻っていていないから多少ドアが開いていて大きな音をたてても文句を言う人はいない 撫子から部屋に来た連絡を受けみおちゃんに声をかける 「電気消して」 「うん」 そういうとニコニコ立ち上がって玄関に向かおうとする。電気のスイッチは扉のすぐ横。 部長は一旦飲み物を買うため外に出てる。おそらく撫子には一緒に祝いたいことは伝えてないはず… 扉のすぐ側で待機していたであろう撫子がスイッチを切った 「え?え?何?…え?停電?俺まだ消してないよ…え?」 「happy birthday to you♪」 撫子の声が響く。焦るみおちゃん 「え?え?何?」 目の前にケーキを運ぶ ケーキの上に乗ってるプレートの上には 『happy birthday!美陸 愛してる』 撫子らしいシンプルでストレートな言葉。 歌い終わり1つ息を吐き紡ぐ… 「誕生日おめでとう。美陸」 みおちゃんはぽろぽろと涙を流していた。 サプライズ成功かな?… 少し落ち着いてプレゼントを渡す。渡す前に先輩には連絡をいれてもうすぐにここに来るといっていた プレゼントを渡し終えたあと 「それと…こんなときになんだけど紹介したい人いるんだ…もうすぐ来るはず…」 タイミングよくノックされる部屋の扉を開ける。二人からは死角になって見えない。だからきゅっと先輩の手を握ると先輩が額にキスしてくれた。 「緊張してるの?」 「ん…」 「大丈夫だよ。果林。」 「うん…」 頭を撫でてもらい部屋に戻る 「雁部先輩?」 みおちゃんがキョトンとして見ている。それもそうか…撫子とはもう、会ってるけどみおちゃんにはここに来ること知られてなかったんだから。 色々前置きは面倒なので 「彼氏です」 「あれ?いつのまに?」 思ったより反応は薄い。却って照れ臭い… 「あれ以来そんなそぶり見せてくれなかったからかえって気になっちゃって…俺の方が好きになっちゃった。してやられた感じ」 「おめでとうございます!雁部先輩!」 撫子が満面の笑みで先輩に話かける 「ありがとう」 「美陸。部屋戻ろう?」 邪魔したら悪いとでも思ったのか撫子が部屋にもどろうとする。それを引き留めるためなのか先輩が口を開く 「蘇芳くん。誕生日なんだろ?」 「はい。」 「これ。プレゼント」 「え?先輩まで用意してくれたの?」 「あぁ。こいつに聞いたから」 「今日はごめんなさい!せっかくのクリスマスなのにかーくん取っちゃって」 「いや。構わない。それでこいつも喜んでいるから」 「これ…開けてもいいですか?」 「あぁ」 封を開けると中からはシンプルな手帳が出てきた。先輩らしいな… 「仕事で使うんだろ?気が向いたら使ってくれ」 「ありがとうございます!」 ケーキはせっかくだからみんなで食べたかった。 だから… 「ケーキ食べよ!」 そう声をかけると申し訳なさそうにみおちゃんが呟く 「え?でも二人のお邪魔じゃ…」 「だってみおちゃんの誕生日じゃん!一緒に祝おうよ!だめ?早く撫子と二人になりたいだろうけど」 「主役は美陸だから決めていいよ。二人になれる機会は沢山あるんだし」 「じゃあ…みんなで食べたい!先輩いいですか?」 みおちゃんはきっと賑やかな方が好きなはず…その読みは当たっていたみたい 「俺は賑やかな方が好きだから問題ないよ」 そのあともみんなでゲームしたり話したりして過ごした。みおちゃんの楽しそうな顔見れてよかった。協力させてもらえてよかった そうして夜も更けていきいい頃合いになったので部屋に戻っていくふたりの背中を見送る 「みおちゃん喜んでくれてよかった」 「そうだな。なぁ果林。抱き締めていい?」 「うん」 先輩の臭いは凄く落ち着く… 「今日は有り難う。先輩」 「お前も祝ってやりたかったんだろ?俺も楽しかったからいいんだよ。でも果林不足…今日は寝かせてやれないかも。いい?」 「いいよ。」 「その前に…はい。これ。プレゼント。メリークリスマス。果林」 「俺からも…はい。メリークリスマス」 二人でプレゼント交換をして抱き締めあいながらベッドへ沈んだ… 「果林…愛してるよ」 先輩の優しい声を聞きながら夢の世界へ旅立った。 俺も…愛してます… fin.

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