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お月見

「なーちゃんなーちゃんなーちゃん!!」 朝から大騒ぎの美陸を寝転んだままぼんやり見つめていると 「うっ…おま…何すんだよ…」 美陸が勢いよく俺の腹に乗ってきた 「なーちゃーん!!!!」 「重い…降りて…どうしたの?朝から」 降りてと言ってるのに腹に乗ったままぴょんぴょん跳ねる 「今日ね今日ね!!!」 「だーかーらー…苦しいって…どしたの?」 腹の上から降りてもらうのを諦めて美陸の形のいい尻を撫でながら問うと 「あんっ…んん…」 可愛く啼いた 「…美陸…勃った…」 「ふえ?」 「お前が変な声出すからでしょう?」 「んん…だって…なーちゃん…触り方がエッチィ…」 「…反応してるくせに…自分のを…そんなに俺に擦り付けて…本当に…変態だな…」 「いや?」 「いやじゃねぇ…そんなとこも愛してるから」 「はう…カッコいい…」 そのまま流れるように美陸を堪能して息も絶え絶えな美陸を抱きしめ再度問う 「んで?朝からどした?」 「んん…あのねぇ…今日ね…十五夜さんなの」 「ん?」 「だから…お月見しよ?みんなも呼んで」 「あぁ…そゆこと。いいよ。」 「やたっ!!!俺お月見団子作るね!!」 「今から作るの?作り出すの早くね?」 「それもそうだねぇ…んじゃあ…学校終わったらすすきとりにいってぇ…そんでぇ…」 朝からワクワク顔であれもこれもと指折り数えながら幸せそうに笑う美陸を撫でながら愛しさが溢れてきてた 美陸は最近はちゃんと自分のしたいことを言えるようになってきた。 確かに前からそんな風に見えてたけど実はそんなに自分のお願いごとはしない子だった。 人のことばかり考えて自分が本当にしたいことなんて言えなかったんだ。先に相手がやりたいことを見出してそれをあたかも自分がしたいように振る舞っていた。 だからこういう提案ができることが俺にとっては嬉しいことだ

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