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第13話

入学式が終わり思った通り生徒会長様は新入生に囲まれていた。 その隣にはもちろん神楽坂先輩。それとあと二人役員が側に立っていた。 それを横目に俺は教室に戻った。 自分の席で本を読んでいると今年初めて同じクラスになった隅田 遥菜が話しかけてきた。珍しいやつもいるものだと曖昧に返事をした。 しかしそんな態度の俺を無視してしつこく隅田が話しかけてくる。 そういえば隅田はコミュ力の高い男だったなと改めて思う。見た目は神楽学園には珍しくチャラい。みんながきっちり来ている制服も隅田がちゃんと来ているのは見たことはない。 制服の着方など特に何も言われないので問題はないのだが一人だけ浮いている。とはいえそのコミュニケーション能力の高さのお陰かいつもの多くの奴に囲まれていた。 見た目がチャラくバカっぽい隅田ではあるが実を言うと常に上位の成績を納めている。これがギャップと言うものだろう。 席を立つ俺を尚も追ってくる隅田。正直鬱陶しい。 「鬱陶しい…」 我慢できなくなりつい発してしまった。 「ねぇ。俺ずっと思ってたことあるんだけどさ、片桐っていい声してるよな」 「?」 「お前の声ってあまり聞いたことないんだけど新入生代表挨拶したときお前の声聞いてそれからなかなか忘れられなくてさ」 「変態?」 声が良いとか俺に言うなんてしかもずっとそう思ってたなんて気持ち悪い以外何もない。 「変態て!」大袈裟に突っ込んでくる。本当面倒。 「俺さ曲作ったりしてるんだけどこれを歌って欲しい声のやつなかなか見つからなくてさ。お前に一度でいいから歌って欲しいんだけど」 「嫌だ」 一言告げるとその場を立ち去った。適当なところで時間を潰し教室に戻る。すぐ担任がやって来てHRが始まる。隅田が何か言いたげにこちらを見ていたが諦めて大人しく向き直った。 HRはすぐ終わり各々帰路についた。 今日は仕事は入っていないので家に戻ってまた本でも読もうと足を進めた。靴を履き玄関を出る寸前誰かに腕を引っ張られた。驚いて振り替えるとそこには隅田がいた。 「嫌だ」 何か言われる前にそう答えて急ぎ足で歩みを進める。 …がずっとついてくる。このままだと家まで来かねないと思った俺は観念し取り敢えず話だけでも聞いてやることにした

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