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第40話

朝陽side 朝から僕の心には雨が降っているようにどんよりしていた 今日で最後…最後だから笑顔でいたい… 学校なんて行きたくない。とは言え居場所のないこの家に籠もることも出来ない 僕の家は有名な家系ではあるけれど末っ子で母親の違う僕には関係ない。 幼い頃母が亡くなりしょうがなく僕を引き取った父はお金は多く出してくれた。仕事が忙しい父は世界中を飛び回っているため最後に顔を見たのはいつだろう…わからない… 兄達は大学に行きながらそれぞれグループの会社に入り仕事していたり、既にトップに立ち会社を先導している者もいた。 僕は華陵院を名乗っているからには大学までは必ず卒業するようにと教育されて来た。その後は自由にしていいと言われている。僕が同性しか愛せないというのは以前より家族みんなに伝えてありそれも知っているからか僕に対する態度は皆余所余所しい。 やっと出来た唯一の居場所である星くんと過ごせるマンション。それがなくなるんだなと思うと胸が苦しかった。でも…仕方ないんだと何度も自分に言い聞かせ学校へ向かう。 一日中どう過ごしたかわからない。気が付けば放課後で重い足を引きずるようにマンションへ向かった。 明日から夏休み…今まで以上に時間が取れて一緒に過ごす時間が増えるかも知れない。昨日の今はそう思い思わずだらしない顔をしていて十夜に笑われていた。それが今日は朝から重苦しい雰囲気を纏っていたのか心配そうに側に寄り添ってくれていた。 幸い僕の変化に気付いていたのは十夜だけだったから。良かった
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