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第45話

その日俺はLuna e soleと同じ音楽番組へ出演した。 本番前に稀城と擦れ違う 「相馬さん。おはようございます。今日はよろしくお願いします。 僕はあなたが目標なんです」 人懐っこい笑顔も今は胡散臭く感じるだけ 「そうなんですね。ありがとうございます」 話し始めるとメンバー全員とマネージャーそして何故かLuna e soleの事務所の社長がやって来た 「Luna e soleさんの実力凄いですよね。ずっとお会いしたかったんです。僕が見習わないとならないことが沢山あります」 そう言ってやるとみるみる嬉しそうな表情になって行く 「…ただし…以前の…ですけど」 「以前?」 「今のLuna e sole。特に遥の曲を歌い始めてからは僕にはあなた達の曲が雑音にしか聞こえません。どんなにいい曲でもそれを活かせていない。 こんなに落ちてしまうなんて…遥の曲に縛られてしまうなんて残念でなりません。 あなた達は誰が書いたものでも歌いこなせる。それだけの実力と魅力を兼ね備えている。 それなのに遥に捕らわれ自分たちを殺してしまった。努力する事を辞めてしまった。 自分達で気付いていないんですか?解る人には伝わっています。 あなた達を純粋に応援していたファンの人達は今喜んでいますか? 笑顔に出来ていますか?僕たちの仕事はみんなに夢や希望。時には生きる糧を与えているんです。 そうなれるのは人気に胡座をかいている人ではない。それが出来ないのならばこの仕事はすべきでは無いと僕は思います。 僕は1ファンとして以前の輝いていたあなた達に戻って貰いたいです。もっと輝く姿を見ていたいです。 では後程。失礼します」 翌日、企画は中止。遥の専属プロデュースの話は白紙になった

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