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第80話
「もう…関山本当に嫌…何であんなのが人気なんだよぉ…」
拗ねるように朝陽さんに膝枕をしてもらい腰に腕を回しお腹に顔を埋める。
朝陽さんは俺の頭を撫でながら腰をトントン叩いてくれた
「関山のどこいいか全くわかんない…朝陽さんの方が可愛い…てか何であんなのと振りとはいえキスシーンなんて…やりたくないよぉ…」
「せいくん。せいくんなら大丈夫だよ。元気出して。ね?せいくん。顔あげて」
チュッ。
「朝陽さん…足りない…」
「もう…しょうがないな」
今度は長めにキスをしてくれた
「朝陽さぁん…何かさぁ帰り際監督に呼ばれてさ本当にキスしてもらうかもって言われちゃってさ…振りでも嫌なのに実際やるってなったら俺、立ち直れない…だから今のうちに沢山キスして?」
「いいよ」
そのあと飽きもせずに口付けを交わした。
「明日終わって帰ってきたらまたしてね?」
「うん」
「明日は早く終われるように頑張ってくる」
「待ってるね」
翌日現場に向かう。いつもの如く関山は遅れている。入って二時間。やっときた関山はこれもまたいつもの如く悪びれもせず小走りで俺のもとへ走りよりわざとらしくつま付き俺の胸に飛び込んでくる。女独特の甘ったるい匂いが鼻に付く。
気持ち悪い…
「大丈夫ですか?」
挨拶代わりに言うと顔を赤らめ見詰めてきた。
「私ったらドジっちゃって…ごめんね」
ヘラリと笑う関山はただただ気持ち悪かった。これで男も落ちてきたのだろう
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