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第119話
そして約束の日。近くのスタジオに呼ばれる。
出来れば今日撮影をしたいと言うことでこの場所が選ばれたようだ
到着するとそこには既に土門さんは到着していた
土門 天音
彼は元モデルである。
数年前にカメラマンへと転身。
以降彼が切り出す写真は各国から称賛を浴びている。
中性的な顔付きで背は高く、まさに西洋の磁器人形のようだ。
その見た目通りとても優雅で気品溢れる佇まいをしている。
時折見せる柔らかい表情はまさに芸術。
彼を撮りたい者も業界以外にも多数居たのだが惜しまれつつモデル業を引退している。
「初めまして。土門です。うん。流石相馬くん。文句の付け所がない。早速始めてもいいかな?」
早速準備をし撮影へ。朝陽さんは最初こそ緊張していたがメイクが進んでいくうち表情が変わっていく。天性の才能なのかもしれない。
準備が出来た頃にはもうただの華陵院朝陽ではなくモデルの華陵院朝陽がいた。
その姿に現場の皆が息を飲むのがわかった。
土門さんもその見目に目を見張る
「最高だね…」
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