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第140話
朝陽さんはまだ眠っているので簡単に食事を作ることにする。
最近は専ら朝陽さんが作ってくれるため久し振りだ。
野菜を切っていると朝陽さんがやってきた
「せいくんいた」
「起きたんですか?体大丈夫ですか?」
「うん。大丈夫。一緒に作る」
キッチンはそれなりに広いため男二人並んでも余裕はあった。
二人で並んで作るなんて新婚みたい。
そう思いほくそ笑んだ
「なんか新婚みたい…」
朝陽さんが発して真っ赤になる
「俺も今そう思ってました。これからもずっとこうしていられるといいですね」
「そうだね」
出来上がったものをたいらげくつろぐ。
「朝陽さん先に風呂行ってきてください。俺片付けるので」
「ありがとう。お言葉に甘えて行ってくるね」
朝陽さんを見送って片付ける。
片付け終わったタイミングで朝陽さんのテーブルに置いたままのスマホがなる。
画面に表示されたのは知らない番号だった。
「朝陽さん。電話鳴ってますよ」
「誰?」
「わからないです。登録ない人みたい」
「そのまま置いといて」
「はい」
この電話が何なのかこの時俺も朝陽さんも全く想像していなかった
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