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第187話
朝陽side
十夜と車で海に来ていた。
幼い頃、美那の家族も一緒に3家族で毎年訪れていた場所。
地平線へ沈む太陽を共に手を繋ぎ見る
「綺麗だね。とても懐かしいよ」
「そうだな。ここでよくじゃれ合ってたな」
「美那…とても楽しそうに笑っていたよね」
「俺と良く喧嘩してたのをお前が笑いながら見て宥めてくれてたな」
「ふふっ…2人ともとっても仲がいいのにお互い照れて素直になれなかったんだよね」
「こんなに幸せだったのに…何でかな…」
「…」
「お前は本当にこれでいいの?」
「うん。十夜と僕は幼馴染でしょ。一緒にいることって当たり前のことじゃない」
浜辺で抱きしめ合い深くキスをする。そのまま押し倒され更に深くなるキスを全身で受けた。
誰もいない浜辺で2人何度も求め合った。
「十夜…んっ…もっと欲しい…」
「たくさんあげる。俺の全てを…朝陽っ…んあっ…一緒に地獄へ落ちよう…」
「んっ…あんっ…うん…一緒に…ん…」
流れる涙は何を思ってのものなのだろう…もう何もわからない…片隅にせいくんの影を感じるが見ないように…ギュッと目を閉じて十夜に自分からキスを求める
「ふっ…ん…と…や…」
「…んっ」
砂だらけになることなんて気にならない。僕と十夜2人だけの世界。きっと美那は泣いているね…ごめんね…美那…
せいくんはどうしてるかな…きっと笑ってるよね…そうであって欲しい
「朝陽…も…イクッ…」
「はぁぁん…十夜…」
2人で果て暗くなって来た空を見上げる。十夜に抱えられ車へ戻る。十夜の車の中から小さな瓶が出てくる。
車でもう一度愛し合う…小瓶の液体を十夜の口から受け取った
「朝陽…またね…」
繋がったまま意識を手放した…せいくんが笑って入られますように…幸せになりますように…
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