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第205話
「せーいーやーさっきから電話鳴りっぱなし!」
それはカイとの生活が始まり1年程経ったある日のことだった。
昨晩もカイに獣のように抱かれベッドから起き上がれないでいた。
「ごめぇん…持って来てくれる?…」
「はいはぁい」
ベッドに横になる俺の額にキスをし、渡してくる
「ありがと」
相手は以前仕事で一緒になったスタイリストからだった
「おはようございます。相馬さん。お忙しいところすいません」
「ん?どしたの?」
「実は今日来るはずだった人が高熱で出てこれなくて。手伝いお願いできませんか?」
「何時から?」
「午後からです」
「わかった。詳細送っといて」
「はい!ありがとうございます!」
丁寧な子だから電話の向こうで深々と頭下げてるんだろうな…目に浮かぶようだった
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