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第206話
「ごめん。カイ。仕事になった」
「そっかぁ。残念…」
本当に残念そうに俯いたカイ。
でも俺が仕事に遣り甲斐を感じていることを知っている。
次に顔をあげたときはもう笑顔だった。
「送ってく。今度埋め合わせしてよね」
「ありがとう」
カイはモデルを引退後カフェ経営を始めた。
カフェはカイの昔からの夢だった。
今日は久しぶりにお店を閉め1日一緒にゆっくり過ごす予定だったが仕事なら仕方ないと送ってくれた
「体大丈夫?」
「うん。何とか」
「星夜。ちゃんと帰ってきてね」
「何それ?」
「ん~何となく」
「帰りも迎え来てくれる?」
「うん。終わったら連絡ちょうだい」
「わかった。じゃ行ってくる」
軽くキスをし車から降りた
今日は映画の撮影。久し振りの映画の現場に少しワクワクしていた
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