213 / 690
第213話
朝陽side
その後は必要最低限の会話だけで仕事を黙々とこなすせいくんの横顔を盗み見る。
やっぱり…僕は…まだ…
せいくんに気付かれないように見つめ続けた。
十夜…ごめんなさい……
今朝、十夜が遠くを見ながら
「朝陽。好きだよ…」
そう話していたことを思い出す…何かを感じ取っていたのだろうか?
でももうせいくんには新しい人生が始まっている…
もちろん僕も…
もう戻ることは出来ない…
その後現場が慌ただしくなりせいくんはヘルプに入った。
望月くんや稀城さんと会話をしている後ろ姿をただ黙って見守っていた
せいくん…大好きだったよ…
ともだちにシェアしよう!