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第218話
カイside
今日は久しぶりに星夜とゆっくり出来ると思って昨夜は星夜を激しく抱いた
まだベッドに眠っている星夜のために食事を準備する。
すると星夜の電話が鳴る。
2人の時間を邪魔されたくなくて始めは気付かないフリをしていた。
でも鳴り続けるコールに溜息をつき着信相手を覗き見る。
画面に表示されていたのは星夜が前に一緒に仕事をした若いスタイリストの名前だった
嫌な予感がする…でも無視するわけにも行かなくて星夜に声を掛けた
「せーいーやーさっきから電話鳴りっぱなし!」
昨夜沢山啼いてくれた星夜は声が掠れていて直ぐにまた抱きたくなるほどエロい声で答えた
「ごめぇん…持ってきてくれる?…」
間延びした甘えた声…きっと朝陽くんには聞かせたことがないような声だと思う。プライドの高い星夜が甘えるなんて出来ないはずだから。好きな人にはカッコつけたいはずだから。その可愛らしい声に思わず顔が綻んだ。
「はいはぁい」
横になって目から上だけ出し上目遣いで見てくる星夜の額にキスをした
照れたように笑う星夜が可愛くて仕方ない
星夜に初めてあった時から星夜のことが好きだった。
でも関係を壊したくなくて気持ちなんて伝えなかった。
朝陽くんと付き合いだした時はかなりショックで色んな奴と寝た。獣のように毎日違う相手と抱き合った。
でも幸せそうな星夜を見られることが次第に喜びに変わっていき、7年ほど付き合った頃朝陽くんにプロポーズもした。そんな星夜に心から幸せになって欲しいと願った
でも…結局離れることになってしまった2人。星夜の落ち込みようは見ていて苦しかった。まだ朝陽くんのことが好きなんだということはよくわかっていた。
落ち込んでいる星夜が放って置けなくて自分の側に置こうと思った。
無理矢理に唇を奪ったあの日星夜は拒否しなかった。それどころか欲に染まった瞳で俺を見つめてきた。思っていた以上に弱っていたんだろう…そのまま家に連れ帰り星夜を抱いた。
朝陽くんを少しでも忘れて少しでも辛さを一緒に背負いたい…やり方は違うのかもしれないけど学のない俺には体で慰める方法しかわからなかった。
そんな関係を一年ほど続けていて星夜の気持ちが欲しくなった。でも勇気がない俺はそれを伝えられなかった…テレビで朝陽くんが映るたびに辛そうな表情をするのだからまだ朝陽くんを思っていることは明らかだった…朝陽くんを好きでいていいって言ったのに…そんなのやせ我慢だ…
電話を終えるとゆるゆると起き上がり申し訳なさそうに仕事になったことを伝えてきた…
あぁ…やっぱり…嫌な予感は的中した。こんなの当たっても嬉しくない…でも星夜がこの仕事が好きなことがわかっているから引き止めることなんてできなくて物分かりのいいふりをした
まだモヤモヤと嫌な予感が拭えなくて…現場につき星夜が車から降りる時
「星夜。ちゃんと帰ってきてね」
自分でも無意識に言葉が出ていた
星夜不思議そうに首をかしげ、 ふっと
綺麗な笑顔を向けキスをくれた。
とても嬉しかった…
でも何かわからないけど嫌な予感はまだ続いていた
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